東大和市の不動産売買【つむぐホーム】｜不動産購入・売却サポート

市場全体の動向が価格を左右する

戸建の価格は、需要と供給のバランスによって決まります。たとえば、住宅ローン金利の動向や、近隣に新築分譲地が開発されるなどの要因は、市場全体の需要に大きな影響を与えます。金利が低い時期は住宅購入を検討する人が増え、中古戸建の価格は上昇傾向になります。

また、市全体で人口が増加している場合も、価格が上昇しやすい環境です。逆に、大型商業施設の閉鎖や企業の撤退などで人口が減少すると、需要が減り価格が下がる可能性があります。

物件個別の特性が価格を変動させる

戸建の価格は、立地や築年数、建物の状態といった個別の要因によっても大きく変動します。

立地

駅からの距離、バス停へのアクセス、周辺の生活利便施設（スーパー、病院、学校など）の充実度は、価格に直接影響します。

築年数

一般的に、築年数が新しいほど価値は高くなりますが、古い物件でもリノベーション済みのものや、定期的にメンテナンスされているものは、高く評価される傾向にあります。

建物の状態

雨漏りやシロアリ被害の有無、設備の劣化具合も査定に影響します。売却前にこうした箇所を把握しておくことが大切です。

査定額の根拠となる「原価法」の考え方を知る

戸建の査定額は、主に「原価法」という考え方をもとに算出されます。これは、もし今ご自宅を建て直すとしたらいくらかかるか、という視点で価値を測る方法です。そして、その再建築費用から、築年数分の価値の目減り分を差し引いて査定額を決めます。

この「原価法」の考え方を知っておけば、査定額が提示された際に「なぜこの価格なのか」という担当者の説明をより深く理解できるようになります。たとえば、築25年以上のお住まいの場合、建物の評価が低くなる傾向がありますが、それでも高く評価される理由があるのか、担当者に詳しく尋ねてみましょう。

「査定額」と「売却価格」は異なることを認識する

査定額は、あくまで「これくらいで売れるだろう」という予想価格です。実際の売却価格は、買主との交渉や、そのときの市場の状況によって変動します。

この事実を理解しておくことは、非常に大切です。査定額が高すぎると、物件が長期間売れ残ってしまう可能性があり、逆に低すぎると損をしてしまうかもしれません。査定額を鵜呑みにするのではなく、その金額が現実的かどうかを客観的に見極めることが大切です。また、提示された査定額には、売却時の仲介手数料や税金などの諸費用が含まれていません。実際に手元に残る金額まで考慮して、売却計画を立てる必要があります。

担当者の「査定力」を見極める

査定額は、データだけでなく、最終的には担当者の「見立て」によっても変わります。たとえば、リフォーム履歴や日頃のメンテナンス状況の良さをどれだけ評価してくれるかは、担当者の経験や知識に左右される部分です。

査定額が提示されたら、その金額になった理由を具体的に尋ねてみましょう。論理的で納得のいく説明をしてくれる担当者であれば、その「査定力＝売却力」も高いと判断できます。また、ご自身の売却の目的（例：買い替えの時期を優先したい、時間をかけても高く売りたいなど）を明確に伝えることで、担当者はそれに合わせた最適な提案をします。

資産価値を左右する「隠れた価値」に注目する

華やかな内装や最新の設備は魅力的ですが、プロが注目するのは、目に見えにくい「建物の基本性能」です。たとえば、以下の要素は長期的な価値を大きく左右します。

断熱性

窓の仕様や断熱材の種類は、日々の光熱費に直結します。

給排水管の状態

給排水管の素材やメンテナンス履歴は、将来の修繕コストに大きく影響します。

構造・耐震性

築年数が経っていても、適切な耐震補強が施されている家は、安心して住み続けられるという大きな価値があります。

こうした「隠れた価値」を把握することで、表面的な価格競争に惑わされず、真に価値ある物件を見極められます。

日々の暮らしを豊かにする「暮らしやすさ」を評価する

査定では数値化されにくい「暮らしやすさ」も、物件の価値を決定する重要な要素です。

日当たりの良さや風通し、周辺の騒音の有無、プライバシーが保たれる立地など、住環境そのものが持つ価値は、住む人にとっての満足度を高めます。また、生活動線がスムーズな間取りや、収納スペースの充実度も、買い手の購入意欲を左右するポイントです。ご自身の生活を振り返り、物件の強みを再発見してみましょう。

独自の魅力を「付加価値」として伝える

売却を検討する際は、ご自宅が持つ独自の魅力を付加価値として伝えることが重要です。

たとえば、丁寧に手入れされた庭や、こだわりのリフォーム履歴、ご近所との良好な関係性は、査定額には反映されにくくても、買い手の心に響きます。これまでのメンテナンス記録や、住んでいるからこそ知っている地域の魅力を具体的に伝えることで、物件にストーリーが生まれ、他の物件にはない価値として評価される可能性があります。