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コラム

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マンションの給水方式の見分け方|増圧直結・貯水槽方式の特徴と設備

マンションの給水方式の見分け方|増圧直結?貯水槽?設備の配置で見抜く

マンションの給水方式は、管理組合様やオーナー様にとって、維持管理コスト、法定点検、水質管理、そして停電時のリスクなど、運営上の重要課題と直結します。ご自身のマンションがどのような給水方式を採用しているかを知ることは不可欠ですが、設備は建物の内部にあるため、外から「見分ける」のは容易ではありません。

こちらでは、マンションの給水方式の見分け方に焦点を当て、共用部・専有部の設備配置から推測するヒント、代表的な増圧直結方式と貯水槽方式の特徴、そして確実な確認方法を詳しく解説します。給水設備への理解を深め、適切な管理・計画策定の一助となれば幸いです。

共用部・専有部の設備配置で見分けるポイント

共用部・専有部の設備配置で見分けるポイント

マンションの給水方式を見分ける上で、共用部分と専有部分にどのような設備が配置されているかを知ることは重要なヒントになります。とくに、マンション内に設置されている屋内設備に注目することで、採用されている給水方式を推測できます。

一般的に、給水設備全体は共用部分に含まれます。これには、増圧ポンプや高架水槽といった大きな設備はもちろん、水道本管から引き込まれた水を各住戸に供給するための主要な配管(給水管)なども該当します。これらの共用部分にある屋内設備は、マンションの規模や構造、採用されている給水方式によって配置場所や種類が異なります。たとえば、地下や1階に大きな受水槽があったり、機械室に増圧ポンプユニットが設置されていたりします。

一方で、専有部分となるのは、各住戸内の設備や配管の一部です。具体的には、水道メーターから各部屋の蛇口までの枝管、そして給湯器などが専有部分に含まれます。これらの専有部分の設備は、基本的に各住戸の居住者が管理する範囲となります。

共用部分と専有部分の主な給水関連設備は以下の通りです。

区分 主な給水関連設備(屋内設備含む)
共用部分 増圧ポンプ、高架水槽(高置水槽)、受水槽、給水本管、メーターボックス内の給水メーター、共用部分の配管
専有部分 水道メーターから蛇口までの枝管、給湯器、専有部分の配管

このように、マンションのどこにどのような設備があるかを確認することで、そのマンションがどのような給水方式を採用しているかの手がかりになります。とくに、共用部にどのようなポンプや貯水設備といった主要な屋内設備があるかが、給水方式を特定する上で大きなポイントとなります。マンションの構造図や重要事項説明書などで、これらの設備配置を確認することも有効な方法です。

増圧直結方式の特徴と確認方法

増圧直結方式の特徴と確認方法

増圧直結方式は、水道局の水道本管から引き込んだ水を増圧ポンプユニットで加圧し、各戸に直接給水する方式です。受水槽がないため、水質汚染のリスクが少ない点が大きな特徴です。

ただし、停電時は増圧ポンプが停止するため、基本的に断水します(水道本管の圧力で給水できる低層階は除く)。主に中小規模のマンションで採用されています。

この方式を外観から正確に見分けることは難しいのが実情です。増圧ポンプユニットは機械室などに設置されていることが多く、外部からは確認できないためです。

確実な給水方式の確認方法は、マンションの管理会社や不動産会社に直接問い合わせることです。

特徴 詳細
水質 受水槽がなく、水道本管から直接供給されるため、水質汚染のリスクが極めて少ない。新鮮な水が利用可能。
停電時 増圧ポンプが停止するため、基本的に断水する(水道本管の圧力で給水できる低層階は除く)。非常用電源がない場合は注意が必要。
採用規模 主に中小規模マンションに多い。比較的新しい建物で採用される傾向。
外観からの判別 増圧ポンプが建物内部にあるため、外観からはほぼ判別不可能。屋上に高架水槽がないことだけでは断定できない。
確認方法 管理会社や不動産会社への直接問い合わせが最も確実。重要事項説明書やパンフレットも参照。

このように、増圧直結方式は衛生面でのメリットが大きい一方で、停電時の影響などの注意点があります。外観からの判別は難しいため、正確な情報を得るためには関係者への確認が不可欠です。

屋上に高架水槽があるマンションの給水方式とは

屋上に高架水槽があるマンションの給水方式は、「貯水槽水道方式」です。この方式は、水道局から供給された水を一度、地下や1階に設置された「受水槽」に貯めます。

その後、ポンプを使って水を屋上にある「高置水槽(高架水槽)」にくみ上げます。各住戸への給水は、この高置水槽から重力(自然流下)を利用して行われます。

貯水槽水道方式の主な特徴は以下の通りです。

メリット

断水時でも貯水槽内の水を使用できる

災害や水道工事などで水道本管からの給水が一時的に停止した場合でも、貯水槽に貯められた分の水を使えます。貯水容量にもよりますが、数時間から場合によっては1日程度の生活用水を確保できる場合があります。

一度に多くの水を使用する際も安定した給水が可能

ピーク時など、複数の住戸で同時にお湯を出したりトイレを流したりしても、高置水槽に十分な水量が確保されていれば、比較的安定した水圧で供給が可能です。これは、水道本管の圧力に直接依存しない貯水槽方式ならではの利点です。

デメリット

受水槽・高置水槽の定期的な清掃や点検が必要

貯水槽に水を貯めておくため、衛生状態を保つために法律(水道法)に基づき、年に一度以上の専門業者による清掃や水質検査が義務付けられています。これにはメンテナンス費用がかかります。

貯められた水のため、鮮度が落ちる可能性がある

貯水槽に長時間貯められた水は、水道本管から直接供給される水に比べて、消毒用の残留塩素が減少しやすく、水質が変化するリスクがあります。適切な管理が行われていないと、カビや藻の発生、異臭などの問題が生じる可能性もゼロではありません。

設置スペースが必要

大型の受水槽や高置水槽、それらを繋ぐ配管やポンプなどの設備を設置するための広いスペースが敷地内や建物内に必要となります。とくに高置水槽は建物の構造に影響を与える場合もあります。

なお、貯水槽水道方式の中には、受水槽と高置水槽の両方を設置する方式(一般的な貯水槽方式)と、受水槽のみを設置し、ポンプで直接各戸へ給水する方式(ポンプ直送方式、または受水槽加圧給水方式)があります。屋上に高架水槽がある場合は、地下や1階に受水槽も併設されていることが一般的です。

この方式を採用しているマンションを見分ける最も確実な方法は、屋上に水槽があるかどうかを目視で確認することです。建物によっては屋上へのアクセスが制限されている場合もありますが、遠景や航空写真、あるいはマンションのパンフレットや管理規約などで確認できることがあります。ただし、外観から判断が難しい場合や、より正確な情報を知りたい場合は、マンションの管理会社や不動産会社に直接問い合わせるのが最も確実です。大規模なマンションや、比較的古い時期に建設されたマンションで多く採用されている傾向があります。

マンション給水方式の見分け方:設備配置と方式別まとめ

マンションの給水方式を見分けるには、共用部と専有部にどのような設備があるかが重要な手がかりとなります。とくに、共用部に設置された増圧ポンプや屋上の高架水槽の有無がポイントです。

増圧直結方式は増圧ポンプで直接加圧する方式で、受水槽がなく水質リスクが低い反面、停電に弱い特徴があります。外観からの判別は困難なため、管理会社への確認が必要です。一方、屋上に高架水槽がある場合は貯水槽水道方式であり、受水槽と併用して水を貯めて供給するため、断水時にも水が使えますが、水槽の維持管理が必要です。

これらの特徴や設備配置を知ることで、お住まいのマンションがどの給水方式を採用しているかを理解する一助となるでしょう。

マンションの給水設備に関するご相談は、株式会社 桜井にお問い合わせください。

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免許・資格 鹿児島知事許可(般ー5)第016575号、鹿児島県内指定工事業者17市町村